AWSは世界で最も利用されているクラウドサービスです。
このため、オンプレミスからAWSへの移行をお考えの企業も多いのではないでしょうか?
この記事では、AWSの特長やメリット、AWS移行の基礎知識、AWS移行の成功のポイントについて4回に分けてお伝えします。

第1回では、AWSの特徴やメリットをオンプレミスの場合と比較しながら解説します。オンプレミスとは、 サーバーやソフトウェアなどの情報システムを使用者(ビジネス利用の場合は企業)が管理する設備内に設置し、サーバー構築、アプリケーション開発、保守・運用を全て自分たちで行う形態のことです。
また、第2回目以降にオンプレミスからAWSに移行することで得られるメリットもご紹介します。

AWSの特徴やメリットとは?


まずはAWSの特徴やメリットを5点紹介します。

(1)従量課金制
AWSの料金体系は、使用した分だけを支払う「従量課金制」となっています。このため、初期費用が発生しないのが特徴です。
例えば、オンプレミスでサーバーを構築する場合、ハードウェアの購入費用、そして、サーバーの構築費用が初期投資費用として必要です。また、オンプレミスの場合、初期投資費用が発生しているため、購入したハードウェアやリソースを利用しない場合、その分が無駄なコストとなってしまします。
一方、AWSは従量課金制となっているため、使用をやめれば、その分のコストはかかりません。
また、料金体系はAWSのサイトで公開されており明確です。加えて、AWSの料金は10年間で80回以上も値下げが行われています。
これは、世界中でAWSの利用が拡大しており、スケールメリットで発生したコスト低減分を定期的に利用者に還元しているからです。

(2)豊富なサービス
AWSでは175を超えるサービスを提供しています。代表的なサービスには、仮想サーバーの「Amazon EC2」、ストレージサービスの「Amazon S3」、データベースサービスの「Amazon RDS」、プログラム実行環境の「AWS Lambda」などがあります。また、AIやIoTなどもサービスとして提供されており、これらの最先端技術を利用することができます。このようにAWSには豊富なサービスが用意されているため、AWSのみでシステムを構築することが可能です。
オンプレミスでのシステム構築では、複数のベンダーの製品を組み合わせて構築することが必要です。このため、システム構築や運用が複雑となり、障害が発生した場合の原因追求や対策の立案も時間がかかります。一方、AWSの場合は1つのプラットフォームでシステム構築を完結できるため、問い合わせも1ヶ所で済みます。

(3)高度なセキュリティ
AWSには、企業の厳しいコンプライアンス要件にも耐えうる高度なセキュリティ機能が備わっています。例えば、データや接続の自動暗号化、ログデータやモニタリングサービスを用いたセキュリティ状況の可視化、インシデント対応と復旧の自動対応などです。また、セキュリティタスクの自動化により、ヒューマンエラーによる設定ミスなどを防ぐことができます。
現在、AWSは金融業や政府など、セキュリティ要件やコンプライアンス基準が高い業界でも利用されています。厳しいセキュリティ要件やコンプライアンス要件を満たすために、AWSではグローバルコンプライアンス要件を定期的に検証し、さらには第三者機関による検証が行われています。

(4)スムーズなグローバル展開が可能
AWSは、「リージョン」と呼ばれる世界中のデータセンターと、アベイラビリティーゾーン(AZ)と呼ばれる複数のデータセンター群で構成されています。
2020年9月の時点で、リージョン数は24、AZ数は77となっています。
そして、AWSはアカウントを開設した時点で、世界中のデータセンターにシステムを展開することができます。例えば、東京リージョンで構築したシステムをAmazon CloudFrontを利用して世界中にシステムを配信するなどです。また、ロードバランサーサービスである Elastic Load Balancing を利用することで、負荷分散を図ることができます。

(5)24時間365日の日本語サポート
AWSは本社がアメリカにあるサービスです。「夜中に電話すると海外に転送され、外国人による対応となる」を想像している方もいると思いますが、
AWSでは24時間365日、電話、メール、チャットによる日本人によるサポートを実現しています。
なお、問い合わせ回数は無制限です。また、緊急度の高い問い合わせは1時間以内に、緊急度の低い問い合わせは24時間以内に回答を得ることができます。
このため、設定方法や構築方法で不明点が発生した時やトラブルシューティングなど、全てのAWSのサービスにおいて、安心して問い合わせができます。

AWS の クラウドが選ばれる 10 の理由もご確認いただけると幸いです。
https://aws.amazon.com/jp/aws-ten-reasons/