みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。

今日は新しく追加されたAWS Well-Architected Machine Learning Lensについてご紹介します!

https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/introducing-the-new-aws-well-architected-machine-learning-lens/

Well-Architectedフレームワークとは

AWS Well-Architected フレームワークは、AWSとAWSユーザの10年以上の経験からまとめられたベストプラクティクス集です。
最初は、どのようにAWSを活用するのか、あまり厳密なルールを作らずスモールスタートで開始される方も多くいらっしゃると思います。
しかし、AWSを実際に活用する事で、どのようにセキュリティを担保すればよいのか?効果的な運用方法はどうやって実現すればよいのか?ナレッジがたまってきますよね。そのナレッジをまとめたものが Well-Architected フレームワークです。

クラウドアーキテクトがアプリケーションやワークロード向けに高い安全性、性能、障害耐性、効率性を備えたインフラストラクチャを構築する際に役立ちます。以下の5つの「柱」はWell-Architectedのカテゴリを示しています。
・優れた運用効率
・セキュリティ
・信頼性
・パフォーマンス効率
・コストの最適化

AWS Well-Architected フレームワークはホワイトペーパーが公開されていて、AWSの設計の原則とベストプラクティスを確認することができます。また、 いくつかの基本的な質問に答えると、自分のアーキテクチャでクラウドのベストプラクティスがどの程度実践できているかを知り、改善のためのガイダンスを得ることができます。

なぜAWS Well-Architected Machine Learning Lensなのか?

通常のアプリケーションを最適に運用していくためには、手順に従い、サービスの運用を行います。
運用中にもモニタリングを行い、決まった手順で、インシデントが発生すれば対応して、改善を繰り返していくものです。

一方、Machine Learning(以下、ML)は、アルゴリズムが反復的かつ継続的なサイクルでデータから学習します。
そのため、全く新しくMLワークロードを設計する際のベストプラクティスが必要になってくるのです。

AWS Well-Architected Machine Learning Lensとは

ML Lensでの機械学習ライフサイクルのフェーズは以下の通りです。

1)ビジネスゴールの特定 Business Goal
2)MLの問題設定 ML Problem Framing
3)データ処理(データ収集、データ前処理、特徴量抽出)Data Processing
4)モデル開発(トレーニング、チューニング、評価)Model Development
5)モデルデプロイ(予測、推論)Deployment
6)モデルモニタリング Monitoring

Well-Architected ML LensホワイトペーパーのWell-Architected Machine Learning Lifecycleのセクションでは、Well-Architected Frameworkの柱を上記のライフサイクルの各フェーズに適用しています。

ライフサイクルに応じて、元となるベースのWell-Architected Frameworkを取り入れているというわけですね。

また、特徴として「クラウドやテクノロジーにとらわれないベストプラクティス」があります。これは、ベストプラクティスに付随して、実装ガイダンスとリソースを示しています。

実装ガイダンス:各ベストプラクティスに対するAWSにおける実装計画を、AWSの技術やリソースを参照しながら提供します。
リソース:ベストプラクティスとその実装計画をサポートするリソースとして、AWSドキュメント、ブログ、ビデオ、コード例へのリンクをまとめています。

どんなときに活用できる? AWS Well-Architected Machine Learning Lens

・情報に基づいた意思決定 – 新しいワークロードの設計を開始する前にベストプラクティスを確認することで、早期に計画を立て、十分な情報に基づいた意思決定を行う。
・迅速な構築とデプロイ – ベストプラクティスを使用して、MLライフサイクル全体にわたって新しいWell-Architectedなワークロードの構築をガイドする。
・リスクの低減または緩和 – 既存のワークロードを定期的に評価し、潜在的な問題を早期に特定、緩和、対処する。
・AWSのベストプラクティスを学ぶ – Lens内で提供されている実装プランを、AWS上でベストプラクティスを実装するためのガイダンスとして使用する。

この新しいリリースでの特徴は、迅速な構築とデプロイですね。MLライフサイクル全体で新しいWell-Architectedなワークロードが実行できるようになることです。

まとめ

新しいWell-Architected Machine Learning Lensホワイトペーパーが公開されました。
Well-Architected Frameworkにあまり触れて来られなかった方は、この機会にホワイトペーパーの活用をされてみてはいかがでしょうか。

SunnyCloudでは、「AWS Well-Architectedパートナープログラム」認定を取得しております。

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