みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。

Amazon RDでInternet Protocol Version 6 (以下、IPv6)がサポートされるようになりました。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2022/04/amazon-rds-supports-ipv6/

アップデート内容

新規および既存の RDS インスタンスの Virtual Private Cloud (VPC)でIPv6アドレスが使えるようになりました。
IPv4 と IPv6 のどちらもサポートするネットワークでデータベースを実行することができます。

オプションとして、IPv6 CIDRをVPC、サブネットから選ぶことができます。
なお、VPCのIPv6 CIDRは自動的にAWSがプールしているアドレスから決まります。利用者がアドレスの範囲を決めることはできません。

アップデートでうれしいこと

このアップデートでのメリットの前に、IPv6アドレスとIPv4の違いが何かを理解する必要があります。
簡単にお伝えすると、IPv4では32ビットのデータとしてIPアドレスを表現します。IPv6は128個のビット数でIPアドレスを表現していて、IPv4とIPv6にはビット数の違いがあります。

IPv6アドレスがサポートされることにより、IPv4よりもビット数が多いので、利用できるIPの数が数倍になり、IPアドレスが枯渇するリスクを低減できます。

また、VPC内で重複するアドレス空間を管理する必要がなくなります。

デュアルスタックモードを試す

すべてのAWS リージョンにおいて、RDS MariaDB、RDS MySQL、RDS PostgreSQL、Microsoft SQL Server、Oracle の各データベースエンジンでIPv6の利用がサポートされています。

早速、ネットワークタイプでIPv6を試してみました。まずはIPv6用のVPC、サブネットが必要なので、事前に作成しておきます。

(1)Amazon RDSのコンソールより、データベースの作成をクリックします。
この際、「データベース作成方法を選択」では「標準作成」を選びます。

(2)「接続」箇所で「IPv4」か「デュアルスタックモード」のどちらかを選ぶことができます。事前に作成しておいたVPCを選びましょう。

※もし、IPv6がサポートされていないデータベースエンジンやバージョンを選択して、データベースを作成もしくは、変更しようとするとNetworkTypeNotSupportedのエラーが発生します。

また、デュアルスタックモードにはいくつか制限事項があります。制限事項については、以下の通りです。
・Amazon RDSはIPv6のみのサポートはしていないです。
あくまで、デュアルスタックモードとして使うことが必要です。
・デュアルスタックモードを使うインスタンスはプライベートでの利用が必須です。パブリックに利用することはサポート対象外です。
・db.m3とdb.r3インスタンスではサポートされていません。
・RDS proxyでもサポートはされていません。
・ローカルゾーンやOutpostsでもサポートされていません。

サポートされているデータベースエンジンとバージョンについて

2022年5月時点では、以下のデータベースエンジンと記載のバージョン以上でサポートされています。
・RDS for MariaDB
10.5.7
10.4.8
10.3.20
10.2.21

・RDS for MySQL
8.0.21
5.7.31

・RDS for Oracle
全てのバージョンがサポート

・RDS for PostgreSQL
14の全て
13.3
12.7
11.12
10.17

・RDS for SQL Server
15.00.4043.16.v1
14.00.3294.2.v1
13.00.5820.21.v1

まとめ

Amazon RDでInternet Protocol Version 6 (以下、IPv6)がサポートされるようになった。既存のインスタンスまたは新規のインスタンスで「デュアルスタックモード」で利用できる。サポートされているデータベースエンジン、バージョンを確認の上、利用する必要あり。

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