みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。
お盆休みを取られた方も多いのかもしれないですね。

先週、AWS Private 5GがGAになりました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2022/08/aws-private-5g-now-generally-available/

今日はAWS Private 5Gとはどういったサービスか、どのようなシーンで使えるのかを簡単にご紹介します。

AWS Private 5Gとは

2021年11月の「re:Invent」でプレビュー版が発表されていましたね。
事業所や工場に配備されているIoTデバイスのためのプライベートLTE/5Gネットワークを通信事業者の専用機材よりも簡単にセットアップができるマネージドサービスです。
どの位簡単かというと通常数カ月の期間がかかるところをなんと数日で、プライベートモバイルネットワークがセットアップできてしまいます。
AWS Private 5Gのネットワークは、センサーを利用した在庫監視や、セキュリティカメラからの動画ストリーミング、敷地内での安定したネットワークカバレージといった機能をサポートしています。接続されたデバイスの数をすばやくスケールアップおよびスケールダウンでき、かつ利用料は従量課金制で、使った分だけのお支払いでOKです。

今、日本で使われている5Gとの違いは?

実は日本で使われている5Gと今回GAになったAWS Private 5Gは違うものです。
日本で使われている5Gは「パブリック5G」で、「第5世代移動通信システム」とよばれる既存の4Gネットワークの拡張版です。通信事業者が全国的に通信サービスを提供する5Gネットワークのことを「パブリック5G」と呼びます。2020年3月より5Gサービスが始まり、ネットワークはもちろん拡大傾向にあります。

日本で通信事業者ではない企業や自治体が独自で限定的なエリア向けに構築する5Gネットワークを「ローカル5G」と呼びます。通信事業者のエリア展開やネットワークの混雑などの影響を受けず、外部のネットワークとは完全に独立したセキュリティレベルの高いネットワークです。

この「パブリック5G」と「ローカル5G」の中間地点に位置するのが「プライベート5G」です。マネージドサービスとして必要な帯域、必要な容量の5Gネットワークを提供する「AWS Private 5G」が先日、一般利用開始となっています。
ここでの注意点は「AWS Private 5G」は5GをGA時点ではサポートしていない点です。将来的にはサポート予定とのことです。

どうやって始めればいいの?

AWSマネジメントコンソールから、モバイルネットワークを構築する場所と、接続するデバイスの数に応じたSIMカード数を指定します。
その後、AWSから必要なハードウェアとSIMカードが送付されてきます。ここで必要なハードウェアとは、スモールセル無線ユニット、モバイルネットワークコアおよび無線アクセスネットワーク (RAN) ソフトウェアです。
また、 ハードウェア が届いたら電源とインターネット回線のケーブルをスモールセル無線ユニットに接続して、接続確認をします。ネットワークは自動的に構成、設定されるようになっているので、簡単に始めることができます。

どんなときに活用できるの?

自社の個別要件を満たすネットワークで限られた場所で、「高速大容量」「低遅延」「多接続」という特長を持つ5Gを使うときに活用できそうです。例えば、エンドユーザーのデバイスに超低レイテンシーで接続する必要のある新たなアプリケーションやスマート IoT デバイスを使ったサービス等がマッチするでしょう。

対応リージョン

2022年8月11日のGA時点で対応しているのは、以下のリージョンのみです。
・米国東部 (オハイオ)
・米国東部 (バージニア北部)
・米国西部 (オレゴン)