こんばんは、小寺です。
Amazon QuickSightで1行もコードを書かずにAmazon SageMaker CanvasのML予測を使用して、予測分析ができるようになりました。
https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2023/10/amazon-quicksight-predictive-analytics-sagemaker-canvas/

Amazon QuickSightとは

Amazon QuickSight は、クラウド規模のビジネスインテリジェンス (BI) サービスで、サーバーやインフラを使わずに簡単にインサイトを作成して提供することができるサービスです。
QuickSightの特徴としては、以下が挙げられます。簡単にこちらにもまとめています。
・SPICE と呼ばれるインメモリエンジンにより読み込みがスピード
・ライセンスの前払いコストが不要で、総保有コスト (TCO) を抑えられる。読み取り権限なら月額5USD
・アプリケーションのインストールが不要
・さまざまなデータを 1 つの分析に結合します。
・分析をダッシュボードとして公開し共有でき、他のサイトに簡単に埋め込みできます。
・ダッシュボードで提供する機能を制御できます。
・データベースの詳細なアクセス許可を管理する必要がなく、ダッシュボードを見る人は管理者によって付与されたアクセス権のあるものだけを見ることができます。

まとめはこちらから。

分析って何のために必要・・?予測分析の良いところ

AWSのBIサービスのQuickSightですが、どのような分析ができるのか?そもそも今回のアップデートの予測分析以外にどのような分析が可能かお伝えします。
まず、分析が何のために必要かは、データを使ってビジネス上の意思決定を勘や経験ではなく、数字をもとに行うことだと考えています。

・記述的分析(Descriptive Analytics)
「過去に何が起こったのか」を分析し、基本的にデータを加工及び可視化することにより、その事実を確認できる分析

・診断的分析(Diagnostic Analytics)
「過去に何故それが起こったのか」を分析し、記述的分析をさらに⼀歩深く掘り下げた分析で、蓄積されている異なる履歴データなどの関係を可視化する分析

・予測分析(Predictive Analytics)
「比較的近い未来に何が起こりそうか」を分析し、過去の履歴データを元に統計的、機械学習的手法などを利用し、固有のイベントの発生確率を予測する分析

・処方的分析 (Prescriptive Analytics)
「どのようなアクション取ることで将来の優位性を高められるのかリスクを最小化できるか」を分析し、ある特定の望ましい成果、結果を導くために必要となるアクションを提⽰し、提示されたアクションと実際の結果の関連を学習、改善するフィードバックを活用する分析

予測分析、処方的分析のメリットとしては人が100%判断を行うのが難しい領域において、シュミレーションを任してしまうことができるところでしょう。

今回のアップデート内容

今回のアップデート内容は、ポイントとしては、コードを 1 行も記述することなく、Amazon SageMaker Canvasで作成された機械学習 (ML) モデルを使用した予測分析をサポートするようになりました。
具体的には、QuickSight からCanvas にデータを送信して、ノーコード エクスペリエンスを使用して MLモデルを構築およびトレーニングできるようになりました。

前提条件

前提条件として以下が必要です。
・IAM Identity Center と統合された QuickSight アカウント
・IAM Identity Center と統合された新しい SageMaker ドメイン

対象リージョン

QuickSight の予測分析は、2023年10月6日時点では以下のリージョンで利用が可能です。
・米国東部 (バージニア北部)
・米国東部 (オハイオ)
・米国西部 (オレゴン)
・欧州 (フランクフルト)
・欧州 (アイルランド)
・アジアパシフィック (シンガポール)
・アジアパシフィック (シドニー)
・アジアパシフィック (ソウル)
・アジアパシフィック (ムンバイ)

今回IAM Identity Centerの試せる環境がなく、やってみていないのですが次回はやってみた編を書いてみたいと思います。東京リージョンでも利用できるようになるのが待ち遠しいですね。


SunnyCloudでは、Amazon QuickSightの「サービスデリバリープログラム」認定を日本国内で初めて取得しました。(こちらの記事をご参照ください)

このサービスデリバリープログラムの認定は、株式会社アイディーエスが提供しているAWS導入支援サービスである「サニークラウド(Sunny Cloud)」において、AWSのデータ分析サービスである「Amazon QuickSight」の導入実績や技術力が評価されたもので、日本のAWSパートナーネットワーク(以下、APN)のコンサルティングパートナーとしては初めての認定取得です。

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