こんばんは、小寺です。
Amazon Neptune AnalyticsがGAで提供開始されました。
https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2023/11/amazon-neptune-analytics/

Amazon Neptune Analyticsとは

新しいサービスでは、グラフ データベースとベクトル データベースの両方の機能を持ち合わせています。
『ベクトル検索と、わずか数秒で大量のグラフ データを分析できる機能を組み合わせたらどうなるだろう』という発想から生まれたものです。
ベクトル検索を利用して重要なインサイトを見つけるために、S3 ストレージ上の既存の Neptune グラフ データまたはデータ レイクを分析するのに役立つサービスです。

グラフデータベース:あるオブジェクトとオブジェクトの関係をデータとして保持する機能を備えています。例としては、FacebookやLinkedInなどのソーシャルメディアが、ユーザー同士の関係性を表すソーシャルグラフを格納するために使っている例がよく知られています。


ベクトルデータベース:機械学習では、文章、画像、音声、動画などのあらゆるデータを、特徴抽出したベクトルに変換して扱うことが多いです。
ベクトルデータベースに保存することで、膨大な量のベクトルの類似度を計算することができます。

従来では、グラフ データを保存し、グラフの特定のサブセットに対して更新や削除を実行するサービスを採用してきました。
多くの場合、インサイトを得るためデータを分析する際には、グラフ全体をメモリにロードする必要がありました。さらに既存のデータベースまたはデータ レイクから大規模なデータセットを取得してグラフ化するのに長時間かかるという課題もありました。

新サービスでのうれしいこと

Neptune Analyticsを使うことで、Amazon Neptune または Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) 上のデータレイクからデータセットをすばやくロードし、ほぼリアルタイムで分析タスクを実行し、オプションでその後グラフを終了できるようになりました。
既存のAWS ソリューションと比較すると最大80倍高速に Amazon S3 からデータをロードすることができるとのことです。
なぜなら、Neptune Analyticsがフルマネージドのグラフ分析であり、インフラ側の面倒な作業を引き受けるので、クエリやワークフローによる問題解決に集中できるようになります。

業界のユースケースをあげると、サプライ チェーン管理では、グラフによりルートの効率的な最適化とボトルネックの特定が簡単にできます。
サイバーセキュリティでは、ネットワークの脆弱性を特定し、悪意のある活動のパターンが明確化できます。