こんにちは、小寺です。
Amazon Timestream for InfluxDBがGAになりました。
https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2024/03/amazon-timestream-influxdb-available/
今までは、EC2 に InfluxDBをインストールして利用されていた方もいらっしゃいますよね。もしくは、InfluxDB Cloud の SaaS を利用する必要がありましたが、AWS サービスとして利用できるようになりました。 どのようなシーンで役立つサービスなのかご紹介します!
InfluxDBとは?
InfluxDBはオープンソースの時系列データベース(Time series database) です。色々なサイトでパフォーマンスに優れて高速なDBとして他データベースとの性能比較がされています。「高速」というのが売りのようです。InfluxDB 3.0が最新バージョンとなっており、SaaS版の場合は以下の特徴があげられます。
・ストレージとコンピューティングはワークロードに合わせて自動拡張がされる。マネージドサービスなので、管理用のインフラは不要。
・無制限のカーディナリティで 1 秒あたり数十億のデータ ポイントを取り込みができる。
・料金は使用したリソースに対して支払うのみ
Amazon Timestreamとは?
Amazon Timestreamは時系列データベースで、よく使われるのはIoTセンサーの時系列データです。
まず、時系列データは「時間経過とともに変化する事象を測定するために、タイムスタンプとともに記録されたシーケンスデータ」と定義できます。
時系列データってどんなときに活用できるのか?について、まとめてみました。
時系列データの活用のしどころ
・IoT向けアプリケーション
センサーやネットワーク監視
在庫管理
交通などの混雑状況
製造、物流の状況と管理
・予測や分析
株式市場の予測
在庫や商品需要の予測
企業の財務面などのデータ予測
・モニタリングと結果分析
センサーやIoTなど物理機器のモニタリング
アプリケーション、ソフトウェアのモニタリング
Amazon Timestreamとその一機能であるAmazon Timestream for InfluxDBはどう違うのか?
今回GAになったAmazon Timestream for InfluxDBはAmazon TimeStreamサービスの一機能として扱われています。
そもそもなのですが、 Amazon TimeStreamはTimestream サーバーレスとInfluxDB 向けの Timestreamの2つに分かれています。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-16.png)
通常のAmazon TimestreamサーバレスはAWS独自の時系列データベースです。一方、InfluxDBは、AWSでInfluxDBが使えるようになったものとして別に考えた方が良さそうです。
InfluxDB 向けの Timestreamでデータベースを作成してみる
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-17.png)
データベース認証情報 として、以下の情報が必要です。
・DB instance name
・ユーザ-名
・組織名
・Initial bucket name
・パスワード
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-18.png)
インスタンス設定とストレージ設定を行います。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-19.png)
DBインスタンスクラスは最小サイズの「db.influx.medium」を選びました。
ストレージタイプは「インフラックス IO付属(3K)」、 「インフラックス IO付属(12K)」、「インフラックス IO付属(16K)」 から選ぶことができます。
次に「可用性設定」については、Multi-AZ with standbyとSingle-AZの2つから設定ができます。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-20.png)
接続設定を行います。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-21.png)
パラメータグループ、ログ配信、タグ設定を行い、「InfluxDB インスタンスの作成」をクリックします。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-22.png)
作成されるまで待ちます。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-23.png)
見落としていたのですが、InfluxDBのUIにマネジメントコンソールからアクセスするには、パブリックアクセス可と事前設定が必要とのことです。「変更」から修正はできなかったので、再作成をしてみます。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-24.png)
パブリックアクセスを設定してみましたが、タイムアウトで接続ができませんでした。こちらは別途動作確認をしてみようと思います。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2024/03/image-25.png)
データベースへのアクセスですが、基本的には「Influx」コマンドを用いて操作します。EC2にInfluxコマンドをインストールして、DBはプライベートサブネットに置くやり方がチュートリアルでは解説されています。
![](https://docs.aws.amazon.com/images/timestream/latest/developerguide/images/kronos/InfluxDB-Telegraf-agent.png)
どれくらいの費用がかかりそう?
詳細な料金はAWS公式をご確認ください。検証で使った db.influx.medium であれば、東京リージョンで1時間あたり $0.142 です。以下はGA後の3月16日時点の価格です。
ストレージは別途費用となるので、 シングルAZの場合Influx IO Included (3K) で1GBあたり $0.12 (1か月)です。
データ転送に関しては、同一リージョンの Amazon Timestream for InfluxDB とEC2の通信、マルチAZ構成でのAZ間通信は無料です。
![](https://www.sunnycloud.jp/wp-content/uploads/2023/03/SunnyPay.jpg)