こんばんは。小寺です。3月28日にに新しいローカルゾーンが発表されました。

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2024/03/aws-new-local-zone-miami/

AWSのリージョン、アベイラビリティゾーン、ローカルゾーンについて振り返る

・リージョン
AWSの各リージョンは、他のリージョンと完全に分離されるように設計されています。よって、最大限の耐障害性と安定性が保証されています。
リージョンを選択した上で、リソースを表示すると、指定したリージョンに結び付けられているリソースのみが表示される仕組です。
リージョン同士が完全に分離されていて、リージョン間ではリソースが自動的にレプリケートされない仕様です。もちろん、クロスリージョンレプリケーションとしてレプリケートさせることは可能です。

さらに、リージョンによって使用できるサービスや費用が異なります。
日本では、「東京リージョン」「大阪リージョン」の2つがあります。

・アベイラビリティゾーン
アベイラビリティゾーン (AZ) とは、1 つの AWS リージョン内でそれぞれ切り離され、冗長的な電力源、ネットワーク、そして接続機能を備えている 1 つ以上のデータセンターのことです。
Availability Zoneの頭文字をとってAZと略されます。

AWSのネットワーク設定をするVPC(Virtual Private Cloud)のサブネット設定にて、AZを選ぶことができます。

・AZ間(AZ-1からAZ-2、など)の通信はすべて暗号化されています
・AZ同士は、数km~100kmに設置されるように決まっています
・システムを構築するときに1つのAZのみを選び、利用する構成を「シングルAZ構成」と呼びます
・システムを構築するときに、複数AZを選び、冗長化して、構築することを「マルチAZ構成」と呼びます

・ローカルゾーン
特定エリアに AWS がインフラを展開し、ユーザはAWSによって提供あれるインフラを利用する事ができるサービスです。
ローカルゾーンを使用することにより、特定のエリアからのリクエストに対して非常に低いレイテンシの実現ができます。
エンドユーザーやオンプレミスに設置された低レイテンシーを要求するアプリケーションをホストし、エッジロケーションとして機能を発揮します。
各ローカルゾーンは、一般的には、既存AWSデータセンターが存在しない人口密集地に近い場所に設置されます。またレイテンシーに敏感なアプリケーション向けに厳選されたサービス(コンピュート、ストレージ、データベースなど)が提供されています。

各ローカルゾーンは特定の親リージョンの「子」であり、そのリージョンのコントロールプレーンによって管理がされます。こちらから、どのローカルゾーンがどの親リージョンに対応しているのか確認できますね。
さらに、ローカルゾーンには、APIエンドポイントとその親リージョンのコンソールからアクセスできるようになっています。

今回はZone Name: us-east-1-mia-2aで親リージョンはバージニア北部ですね。

アベイラビリティゾーンとの違いとしては、ローカルゾーンは、独自の電力、冷却、ネットワーク接続といったAWSサービスのフルセットは提供されておらず、「ミニアベイラビリティゾーン」という考え方がマッチしています。

フロリダ州マイアミのローカルゾーンは何ができる?

発表時点でローカルゾーンでサポートされているサービスです。

・Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)

C6i、M6i、R6i、および C6gn インスタンス及びAmazon Elastic Block Store (Amazon EBS) ボリュームタイプ gp2、gp3、io1、sc1、および st1 をサポートします。

・Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS)
・Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS)
・Application Load Balancer
・AWS Direct Connect

ローカルゾーンは、本日時点で33つ存在し、17つがUSに位置しています。