こんにちは!SunnyPay事業部の磯野です!
「AWSってサービス多すぎて、何から覚えたらいいかわからない…」
これは、多くの新人エンジニアが最初につまずくポイントです。
実際、AWSには100を超えるサービスがあり、それぞれに専門用語や前提知識が必要になるため、「調べているうちに混乱して終わった」という人も少なくありません。
しかし、すべてを一気に理解する必要はありません。
AWSには、どのプロジェクトやシステムでもほぼ確実に使われる基本のコアサービスが存在します。
これらをまず押さえることで、業務でのキャッチアップ速度が格段に上がりますし、先輩エンジニアとの会話にもついていけるようになります。
この記事では、AWS初心者が最初に理解すべき「基本サービス5選」を厳選してご紹介します。
「とりあえず名前だけ知ってる」状態から、「自分で軽く使える」レベルに引き上げることを目指します。
新人時代に最短で成果を出すためにも、まずはこの5つを確実に押さえておきましょう。
この記事はこんな人にオススメ!
- AWSアカウントは作ったけれど、何から学べばいいかわからない
- EC2やS3など、よく聞くサービスの“ざっくりした役割”を整理したい
- 難しい専門用語をできるだけ使わず、イメージで理解したい
1. 仮想サーバーを立てる「Amazon EC2」
まず最初に紹介したいのは「EC2」というサービスです。これは、インターネット上に自分専用のパソコンをつくるようなものです。
実際には、見た目こそパソコン画面ではありませんが、中ではアプリを動かしたり、設定を変えたりと、いつものパソコンと同じようなことができます。
たとえば、社内で開発中のアプリケーションを動かしたり、テストしたりする環境が必要になったとき。物理的なパソコンを買って設置するのではなく、EC2を使って数分で用意できます。
しかも使いたいときだけ起動して、いらなくなったら止められるので、無駄がありません。
ただし、ここで注意してほしいのが「止めただけでは、完全に料金が止まるわけではない」という点です。
データを保管している場所がまだ残っている場合、そちらの料金が発生し続けます。
また、間違って「削除」してしまうと、データも一緒に消えてしまうので、操作には慎重さが求められます。
2. ファイルを保存するなら「Amazon S3」
次に紹介するのは「S3」というサービスです。これは、AWSの中でファイルを保存しておくための“引き出し”のような存在です。
画像や動画、テキストファイル、アプリのログ、設定ファイル……。
開発や運用の中では、たくさんのデータを扱うことになります。それらを安全に、しかも大量に保存できるのがS3の強みです。
さらに、S3のすごいところは、インターネット経由でいつでもどこからでもアクセスできる点です。
パソコンの中に保存する場合と違って、クラウド上にあるので、複数人で同じデータを使ったり、共有したりするのにも向いています。
ただし、設定を誤ると大きな問題につながります。
たとえば、「誰でもアクセスできる」設定にしてしまうと、社外の人にもファイルが見えてしまうことがあります。
便利な分、使い方には注意が必要です。
3. データベース運用を簡単にする「Amazon RDS」
「RDS」は、データをきちんと整理して保存しておくためのサービスです。
たとえば、ユーザーの名前やメールアドレス、注文履歴などを、ルールに沿ってまとめておく「表(テーブル)」のようなものを作ることができます。
RDSを使えば、こうした「データのノート」を簡単に準備できます。
しかも、毎日のバックアップや、システムの点検なども自動でやってくれるので、手間がかかりません。
たとえば、ある日データが壊れてしまったとしても、昨日の状態に戻すことができる――そんな仕組みが最初から用意されているのがRDSの魅力です。
現場ではとてもよく使われるサービスなので、「データをどうやって保管するのか」を知るきっかけとして覚えておくといいでしょう。
4. ユーザー管理とセキュリティの要「IAM」
AWSでは、いろいろな人が同じ環境を使うことがあります。
そうなると「誰がどこまで操作していいのか」を決めておかないと、トラブルのもとになります。
IAMは、まさにその“カギ”を管理するサービスです。
たとえば、「この人は見るだけOK」「この人はアプリを変更していい」「この人は重要な設定は触れないようにする」など、細かく決められます。
新人のうちは、自分ひとりで作業しているように思えるかもしれませんが、会社としてAWSを安全に運用するためには欠かせない仕組みです。
とくに、「最初に作った管理者アカウントで全部やってしまう」のは非常に危険です。
これは“マスターキーを全員に渡している”ような状態。
IAMでの正しい管理が、セキュリティの第一歩になります。
5. サービスの状態を見える化する「CloudWatch」
最後に紹介するのは、「CloudWatch」という見張り役のようなサービスです。
AWSの中で動いているいろいろなサービスが、今どんな状態なのかを確認したり、異常が起きていないかをチェックしたりすることができます。
たとえば、「パソコンが急に重くなった」「なぜか動いていない気がする」といったとき。
CloudWatchを見れば、何が原因なのか手がかりが見つかることがあります。
グラフで数字を見たり、記録をたどったりすることで、トラブルを早く見つけられるようになります。
最初はあまり使わないかもしれませんが、運用や保守の仕事に関わるようになると、必ず役立つ場面が出てきます。
「とりあえず、何が起きているのかを見る」ことができる手段として、早めに慣れておきましょう。
6.まとめ
AWSには、まだまだたくさんのサービスがあります。
でも、今回紹介した5つ――EC2、S3、RDS、IAM、CloudWatch――は、どれも「AWSを使い始める人が必ず通る道」です。
この5つをきちんと理解することで、現場での会話にもついていきやすくなりますし、「自分で少し調べて試す」という力もついてきます。
最初は用語が難しく感じるかもしれませんが、ひとつひとつ、焦らず、手を動かしながら覚えていけば大丈夫です。
クラウドの世界は、最初の一歩が一番大変。
でも、その一歩をしっかり踏み出せれば、あとはグッと視界がひらけます。
あなたの最初のステップに、このコラムが少しでも役立てばうれしいです。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました!