みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。

Amazon S3 GlacierのPUTとライフサイクルリクエストの料金の値下げが発表されました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2021/03/amazon-s3-glacier-announces-price-reduction-for-put-and-lifecycle-requests/

すべての AWS リージョンで PUT と Lifecycle リクエストの料金が 40% 値下げされており、Amazon S3 Glacier にデータを移動するためのコストの削減が可能になりました。今日は、S3とGlacierの違いについて、解説します。

■Amazon S3とは

Amazon S3(Simple Storage Service)はストレージサービスで、高い耐久性をもち、セキュリティを担保しながら容量制限なく安価に利用ができます。主に以下の特徴があります。

・容量無制限
1ファイル最大5TBまで
・高い耐久性
99.999999999% (9 x 11)
・安価なストレージサービス
容量単価:月額1GB/約3円
(東京リージョンのS3 スタンダードが0.025USD/GB)
・スケーラブルで安定した性能
データ容量に依存しない性能(ユーザのインフラ面の考慮が不要)
・強い一貫性(strong read-after-write consistency)
データの追加や更新が行われれば、その直後から必ず追加後や更新後の状態が担保
・VPCエンドポイント
VPC内のPrivate Subnet上で稼働するサービスから、NAT Gatewayを経由せずに直接S3とセキュアに通信できる
・Webサイトホスティング
静的なWebサイトをS3のみでホスティング可能
・暗号化によるデータ保護
保管時(Amazon S3データセンター内のディスクに格納時)のデータを暗号化して保護
・バージョン管理機能
ユーザやアプリケーションの誤操作による削除対策に有効
・クロスリージョンレプリケーション
異なるリージョン間のS3バケットオブジェクトのレプリケーションを実施
・S3インベントリ
S3に入っているオブジェクトのリストを一気にCSVまたはORCファイルで取得

■Amazon Glacierとは

S3オブジェクトのデータをS3 Glacierにアーカイブとして移動させることができます。アーカイブ後のマスターはS3 Glacierです。
また、オブジェクトの復元(restore)が可能で、復元開始と完了時の通知も受け取ることができます。復元にかかる時間を3パターンから選ぶことができます。
・迅速取り出しの場合:1~5 分
・標準取り出しの場合:3~5 時間
・一括取り出しの場合:5~12 時間

■S3ストレージクラスの違い

用途に応じて、オブジェクトを格納するS3ストレージクラスを選ぶことができます。

・STANDARD(スタンダード)
複数AZにデータを複製。デフォルトのストレージクラス
・STANDARD-IA(標準低頻度アクセスストレージ)
スタンダードに比べ格納コストが安価。いつでもアクセス可能だが、データの読み出し容量に対して課金が発生。
・INTELLIGENT_TIERING
アクセス頻度が高いオブジェクトと低いオブジェクトクラスを自動的に
最適化するストレージ
・ONEZONE_IA(1ゾーン-低頻度アクセスストレージ)
Single AZにデータを格納するが、複製の考え方はスタンダード、STANDARD-IAと同じ。ただし、地震や洪水などの大災害による1アベイラビリティゾーンの
物理的な損失には耐性はなし。
・S3 Glacier
低コストだが、データの取り出しにコストと時間がかかる。ライフサイクルマネジメントで指定。
・S3 Glacier Deep Archive
もっとも低コストなコールドストレージ。取り出しには半日から2-3日がかかる

https://aws.amazon.com/jp/s3/storage-classes/より引用

いかがでしたでしょうか。データアーカイブのための長期保存用の安全で耐久性に優れたS3 Glacierについて、ぜひ試してみてください。

■参考資料
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/webinar-bb-amazon-s3-glacier-2019/

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