みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。

先月、Amazon EC2インスタンスの自動復旧がデフォルトで実行されるようになりました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2022/03/amazon-ec2-default-automatic-recovery/

アップデートでうれしいこと

本アップデートで、EC2インスタンスにアクセスできなくなった場合、復旧が今までと比較するともっと簡単にできるようなりました。

EC2の基盤となるハードウェアの問題でインスタンスに障害が発生した場合の復旧ができるようになりました。自動復旧では、インスタンスは別のハードウェアに移行されて再起動されます。
インスタンス ID、プライベート IP アドレス、Elastic IP アドレス、およびすべてのインスタンスメタデータは保持されます。

このアップデートはアップデート発表前から起動している既存のインスタンスにも自動的に適用がされます。
なので、手動で自動復旧の設定を行う必要はありません。

設定を確認してみる

既に既存インスタンスにも設定がされているという自動復旧について、確認してみました。
(1)EC2マネジメントコンソールより、対象のインスタンスを選びます。

(2)「アクション」⇒「インスタンスの設定」⇒「自動復旧動作を変更」をクリックします。

(3)「自動復旧動作を変更」画面で、自動復旧がデフォルト(オン)になっていることが確認できます。
ここで、無効化したいときは、「オフ」をチェックし、「保存」をクリックします。

Cloudwatchアラームで「StatusChackFailed_System」に対してAutoRecoveryを設定していると

既にCloudWatchアラームを使って、EC2のステータスチェックをされている方もいると思います。
ステータスチェックを監視して、アラームが発砲された後に、自動的にリカバリーをかけているのと、
この新機能である自動復旧の動作が重複されるのか?

サポートによると、先に発動条件を満たした方の自動復旧が実施され、重複して復旧が実行されることはない、とのことでした。
また今回のアップデートでの新機能である Simplified automatic recoveryの発動条件の詳細に関しては、公開情報等が現状はないです。

そのため、自動復旧の条件を細かく設定されたい要件等がある場合は、Simplified automatic recovery の設定をオフに変更して、CloudWatch アラームによる自動復旧を引き続き使うことを検討した方が良いとのことでした。

この記事は2022年4月時点なので、将来的には Simplified automatic recoveryの発動条件が公開され、上記のCloudWatchアラームによる制御を優先するということも、もしかすると状況が変わってくるかもしれません。

復旧されたかはどうやって確認するの?

自動復旧が行われたかどうかは、AWS Health Dashboard にて自動復旧のイベントを確認すればOKです。

サポートによると以下のコマンドでも復旧を確認できるとのことでした。
以下の例では、リージョンは米国東部(バージニア北部)を指定しています。

===
$ aws health describe-event-types –filter services=EC2 –region us-east-1
{
“eventTypes”: [

{
“service”: “EC2”,
“code”: “AWS_EC2_SIMPLIFIED_AUTO_RECOVERY_FAILURE”,
“category”: “accountNotification”
},
{
“service”: “EC2”,
“code”: “AWS_EC2_SIMPLIFIED_AUTO_RECOVERY_SUCCESS”,
“category”: “accountNotification”
},

]

}

CloudWatch アラームによる自動復旧で設定できるSNS経由の通知と同じ設定にしたい場合は、上記 Health イベントに対する EventBridge ルールを設定し、SNS経由で通知ができるようにすればOKです。詳細はこちらからご確認をお願いします。

まとめ

  • EC2インスタンスの自動復旧機能はデフォルトで既存のインスタンスにも適用されている。(つまり、手動設定は不要)
  • ただし、 自動復旧の条件を細かく設定したい場合は、CloudWatchアラームによる自動復旧の継続利用の検討がおすすめ。

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