2025年11月18日より ウェブサイト配信とセキュリティを定額で利用できる新しい料金プランが発表されました。

このプランは Amazon CloudFront を中心に、複数のAWSサービスを組み合わせて提供されます。ウェブサイトやアプリが急にアクセス増加したり、DDoS攻撃を受けても、安心の月額料金で利用できます。

こちらの記事では新しいCloudFrontの料金形態について調べた内容をまとめております。

■目次

  1. 新料金プランについて
  2. 新料金プランのメリット
  3. 設定方法について
  4. まとめ

1. 新料金プランについて

新しい料金プランについてプランごとの特徴をまとめてみました。

プラン名料金 データ転送上限 リクエスト上限
無料プラン 月額0ドル 100GB/月 100万リクエスト/月
プロプラン 月額15ドル 50TB/月 1,000万リクエスト/月
ビジネスプラン 月額200ドル 50TB/月 1億2,500万リクエスト/月
プレミアムプラン 月額1,000ドル 50TB/月 5億リクエスト/月

<特徴>

  • 年間契約は不要で、月単位で任意のプランに変更可能
  • アカウント全体で最大100プランまで保持可能
  • 使用状況はコンソールで確認でき、 50%、80%、100%到達時に通知される

AWSサポートプランと同じように、月単位でプランを変更できるのは便利ですね。 アプリケーションの規模や必要な機能に合わせて柔軟にプランを選べるのも、とても使いやすいポイントだと思います。

2.新料金プランのメリット

新しい定額料金プランは、こんな場面で検討できる選択肢になります。

①AWS学習や小規模利用に便利

無料プラン(月額0ドル)から気軽に始められる

②トラフィック急増への安心材料

DDoS攻撃やアクセス集中があっても、定額プランのため追加料金が発生しない

③予算管理がしやすい

月額固定なので、コストが明確で見通しを立てやすい

④柔軟にプラン変更可能

月単位でアップグレードでき、規模や必要機能に合わせて選べる

3.設定方法について

新料金プランの無料プランを実際に設定してみます。

①AWSコンソールの「Cloud Front」をひらく

②「ディストリビューション」から「ディストリビューションを作成」をクリック

③「Free」(無料プラン 月額0ドル)を選択する

※従量課金制の場合は以下の赤枠部分を選択してください

④ ディストリビューション名を入力する

 タイプは「 Single website or app 」のみが選択可能

⑤オリジンタイプを選択する

  Free プランの場合、VPCをオリジンに指定することは不可

⑥ WAFは追加料金なしの場合は、デフォルト設定が適用される

<デフォルトのネットワークACL>

1.AWS-AWSManagedRulesAmazonIpReputationList

 悪意のある可能性が高いIPアドレスからのアクセスを自動的に検知・ブロックするためのマネージドルール

2. AWS-AWSManagedRulesCommonRuleSet

SQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング(XSS)、リクエストサイズ制限など、Webアプリケーションでよく見られる攻撃パターンを検知・ブロックするマネージドルール

3. AWS-AWSManagedRulesKnownBadInputsRuleSet

不正な文字列や入力形式、 Webアプリケーションに対してよく使われる「悪意ある入力」を検知してブロックするマネージドルール

上記のデフォルトのルール+5までルールを追加できます。追加できるルールは以下のグループとなります。

<追加可能なウェブACLのルール>

1.IPベースルール 

リクエストの送信元 IPアドレス を基準にしてアクセスを許可・ブロックするルール

2.地理的ルール  

国や地域を指定してアクセスを許可・ブロックするルール

3.レートベースルール  

一定時間内に特定のIPアドレスから送信されるリクエスト数を監視し、しきい値を超えた場合に自動的にブロックまたは制御するルール

4. カスタムルール

セキュリティ要件に合わせて 独自に定義するルール

⑦ディストリビューションが完成

高度なDDoS攻撃については、ビジネスプラン以降の申し込みが必要

<追加情報>

CloudFrontのオリジンフェイルオーバーで高可用性を実現

CloudFrontでは、プレミアムプランの機能として オリジンフェイルオーバーを利用できます。
この機能を使うには、少なくとも 2つのオリジンを持つディストリビューションを用意し、オリジングループを設定する必要があります。オリジンフェイルオーバーを設定すると、プライマリオリジンが利用できない場合や、障害を示す特定の HTTP レスポンスステータスコードが返された場合に、CloudFront が自動的にセカンダリオリジンに切り替わります。これにより、アクセス障害やサーバー停止といったトラブルが発生しても、サービスの継続性を確保できるため、高可用性が求められるシナリオに最適です。

4.まとめ

今回ご紹介したCloudFrontの新しい定額料金プランは、利用状況によっては従来の従量課金制よりもコストを抑えられる可能性があると感じました。 予算管理のしやすさや、トラフィック急増時の安心感など、これまでの課題に対して新しい選択肢を提供してくれる仕組みもありがたいです。 CloudFrontをよりお得かつ安心して利用できるプランとして検討する価値がありますね。

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