2025年11月、AWS は Compute Optimizer の「Automation Rules」を正式リリースしました。
今回のアップデートによって、Compute Optimizer が提示する推奨のうち EBS ボリュームに関する最適化について、条件付きで自動適用できるようになりました。
これにより、EBS の無駄なプロビジョニングが放置される状況を防ぎ、ストレージコストの継続的な最適化が実現しやすくなります。
これまで最適化は “推奨を見るだけで実行されない” という課題を抱えていましたが、Automation Rules の登場によって、最適化が日常的に自動で回る仕組みが整いました。
■目次
Compute Optimizer とは?
Compute Optimizer は、AWS 各サービスの利用状況を分析し、適切なリソースサイズや構成を提案するサービスです。EC2 や Auto Scaling、EBS、Lambda、RDS などが対象になっており、過去の使用データからオーバープロビジョニングやアンダープロビジョニングを可視化します。
推奨そのものは以前から提供されていましたが、適用作業は利用者側が手動で行う必要があり、結果として「推奨を見たまま改善されない」環境が生まれやすい課題が存在していました。
アップデート内容
今回の「Automation Rules」は、Compute Optimizer が推奨する EBS ボリューム関連の最適化アクションを自動化できるようになった点が最大の特徴です。
推奨が生成されたタイミングを起点に自動実行する方法や、特定の時間帯にまとめて実行するスケジュール設定が可能で、運用側の負担を減らしながら継続的な最適化を行えます。
対象範囲をタグで絞ったり、安全性の高い推奨のみを実行させたりする設定も用意されており、不要な変更が発生するリスクを抑えながら自動化を進めることができます。
また、実行されたアクションは CloudTrail に記録され、OpsCenter にも反映されるため、変更内容を追跡したり、監査対応したりすることも可能です。
導入方法
Automation Rules を有効化
これで設定完了です!
まとめ
Automation Rules のリリースにより、Compute Optimizer の推奨のうち EBS ボリュームに関する内容が自動適用できるようになりました。最適化が後回しにされがちな EBS において、定期的に自動処理が走る仕組みが整備されたことで、ストレージコストの無駄が減り、FinOps の定着にも貢献します。
現時点では EBS に限定された機能ではありますが、最適化の運用負荷を下げる仕組みとしては大きな一歩であり、環境規模が大きい企業ほど恩恵を受けやすくなるアップデートです。
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