こんにちは!SunnyPay事業部の磯野です!

AWSの無駄コストは、分かりやすいミスとして発生するとは限りません。

開発や検証で一時的に作成したリソースが残っていたり、必要以上のスペックで稼働していたり、古いデータが蓄積していたりすることで、少しずつ費用が積み上がることがあります。

そのため、AWSコストを見直す際は「使っていないものを探す」だけでは不十分です。使っているリソースであっても、利用実態に合っていなければ見直し余地がある場合があります。

この記事では、AWSで無駄コストが発生しやすい典型パターンを整理します。

この記事の結論

AWSの無駄コストは、使っていないリソースだけでなく、過剰なスペック、増え続けるデータやログ、RI/SPなど割引制度の未活用、部門・プロジェクト別の管理不足からも発生します。

そのため、AWSコストを見直す際は「使っていないものを探す」だけでなく、使い方・保存ルール・契約・管理方法まで含めて確認することが重要です。

まずは、自社のAWS環境でどのパターンが起きている可能性があるかを整理するところから始めましょう。

\ 自社のAWSコストに無駄がないか確認したい方へ /

無駄コストは「使っていないもの」だけではない

AWSコストの無駄というと、まず思い浮かぶのは使っていないリソースです。

もちろん、不要になったインスタンスやストレージが残っていれば、見直し候補になります。しかし、実際には「使っているが、使い方が最適ではない」状態でも無駄が発生することがあります

たとえば、アクセス数に対してスペックが過剰な環境、保存期間を決めずに増え続けるログ、利用量が安定しているのに割引制度を検討していないリソースなどです。

AWSのコスト最適化では、リソース、利用量、契約、管理方法を組み合わせて確認することが重要です。

パターンごとの主な確認方法

パターン主な確認方法
開発・検証用リソースの放置一時利用の環境が残っていないか
過剰スペック実際の利用量に対して性能が大きすぎないか
データ・ログの蓄積保存期間や保管目的が決まっているか
割引制度の未活用安定利用しているリソースにRI/SPを検討できるか
費用管理の不足部門・プロジェクト別に費用を把握できているか

パターン1:開発・検証用リソースが残っている

よくあるパターンの一つが、開発や検証で使ったリソースが残っているケースです。

新機能の検証、移行テスト、一時的な負荷試験などで作成した環境は、作業が終わった後に削除されず、そのまま残ることがあります。特に、作成者が異動したり、プロジェクトが終了したりすると、リソースの所有者が分からなくなりやすくなります。

このようなリソースは、すぐに削除するのではなく、まず用途と影響範囲を確認します。不要と判断できれば、停止や削除を検討できます。

パターン2:必要以上のスペックで稼働している

次に多いのが、必要以上のスペックで稼働しているケースです。

システム構築時は、余裕を持ったスペックで設計することがあります。その後、実際の利用量が想定より少なかったとしても、構成が見直されずにそのまま運用されることがあります。

この場合、CPU、メモリ、ストレージ、データベース性能などの利用状況を確認し、適切なサイズに変更できるか検討します。

ただし、単純にサイズを下げると、ピーク時の性能や安定性に影響する場合があります。過去の利用傾向や業務上の重要度を見ながら判断することが大切です。

パターン3:データやログが増え続けている

ストレージやログのコストも、気づかないうちに増えやすい領域です。

バックアップ、ログ、分析用データ、古いファイルなどは、保存ルールが曖昧なままだと増え続けることがあります。ひとつひとつの増加は小さくても、長期間蓄積されることでコストに影響します。

このような場合は、保存期間、アクセス頻度、保管目的を確認します。頻繁に使うデータなのか、長期保管が必要なデータなのか、削除してよいデータなのかを整理することで、見直しの方向性が見えてきます。

パターン4:割引制度を活用できていない

一定の利用量があるにもかかわらず、RI/SPなどの割引制度を検討していない場合も、見直し余地があります。

Savings Plansは、一定量のコンピューティング使用量をコミットすることで、対象となる利用に低い料金を適用できる仕組みです。ただし、将来の利用量が大きく変動する場合や、構成変更の予定がある場合は、慎重に判断する必要があります。

割引制度は有効な選択肢ですが、不要リソースや過剰スペックを整理する前に契約すると、実態より大きな利用量を前提にしてしまう可能性があります。まずは現状を把握したうえで検討しましょう。

割引制度は、利用実態を把握した後に検討することで、過剰な契約や期待外れの削減を避けやすくなります。

パターン5:部門・プロジェクト別に費用を把握できていない

AWSコストは、誰が何のために使っているかが見えないと、見直しが難しくなります。

複数部門や複数プロジェクトでAWSを利用している場合、アカウントやタグの管理が不十分だと、費用の発生元が分かりにくくなります。その結果、削減対象を特定できなかったり、改善の優先順位を決めにくくなったりします。

部門別、プロジェクト別、環境別に費用を見られる状態を作ることは、AWSコスト最適化の土台になります。

費用の発生元が見える状態になると、削減対象だけでなく、継続的に監視すべきコストも判断しやすくなります。

まとめ(編集後記)

AWSコスト削減は、思いついた施策から始めるのではなく、優先順位を整理して進めることが大切です。

まずは利用実態が分からないコストを把握し、停止・削除できる可能性があるものを確認します。そのうえで、サイズや構成の見直し、RI/SPなど契約面の最適化、継続的な管理ルールの整備へ進めると、無理なく見直しやすくなります。

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